浮世絵師「東 学」取材文掲載
サンケイ新聞夕刊「創人たち」vol.2
〜あなたが欠点だと思っているところに、女性の美は隠れている〜

取材・文=村上美香
写真=須佐光浩


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サンケイ新聞夕刊コラム『創人たち』 2回目


あなたが欠点だと思っているところに、
美しさは隠れてる。


浮世絵師 / 東 学 (あずま がく)

“女性の裸しか描かない”という平成の浮世絵師・東学。あの天才カメラマン、アラーキーに作品を絶賛されたこともある彼のエロティックな絵に登場する女性たちは どれも胸や尻をダイナミックに誇張したものばかり。ちょっとドギマギしながら、大阪ミナミは千日前のネオン街にあるという彼のアトリエを訪ねた。古いバーを改造した、独特の空間。1Fを仕事場に、2Fを書庫とギャラリーにしているという。懐かし い墨汁の匂い。さらさらと目の前で数枚の美人画を書いてくれた。彼の思う女性の美しさにはどんな法則があるのだろう・・・「あのね、たとえば大きなお尻を気にし て、痩せたい、痩せたいと言ってる女の子がいるでしょう?あれが僕にはわからない。そのままで充分に魅力的なのに・・・」。東学の絵筆にかかると、大きすぎる ヒップラインもたちまち美点に変わる。明日から背筋を伸ばして歩いてみよう、という気になる。「自分が勝手に欠点だと思っている部分に、美しさは隠されている。僕は、それを素直に描いているだけ」。チャーミング、とは多少のバランスのずれを指す。「なにも体形に限らず、性格や行動においても、自分の中のチャーミングを知っ ている人は魅力的だと思いますね」。書きあげた美人画。最後の1枚に、泣き黒子をひとつ、ちょんと置いて私にプレゼントしてくれた。「あ・・・」小さい頃からあま り好きではなかった私の左目の下の黒子は、この日から自信に変わる。大胆な作風とは打って変わって、彼こそ、チャーミングな男の人だという印象を持った。(フリーライター 村上美香 188.j p)


プロフィール
1963年、京都生まれ。父は扇絵師である東笙蒼。幼い頃から絵筆に親しむ。アメリカのハイスクール時代に描いた艶作品『フランス人形』はかの有名なメトロポリタン美術館に永久保存されている。現在37才。この夏、劇団『維新派』と共に、奈良 は室生村にてアートワーク展を開催予定。
問い合わせ:06‐6214‐4015

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