株式会社ワールド マーケティング・ディレクター/ 山下 高史 取材文掲載
サンケイ新聞夕刊「創人たち」vol.20
〜人生を謳歌する、服づくり。〜

取材・文=村上美香
写真=須佐光浩


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サンケイ新聞夕刊コラム『創人たち』 20回目


人生を謳歌する、服づくり。

株式会社ワールド マーケティング・ディレクター / 山下 高史

ニューヨークに住む、ある女性コピーライターの文章から。「ニューヨークは、すてきな大人の女性の街。大人がお洒落をして出かるべき場所がたくさんある。美しくありたければ、人生を謳歌しなさい」・・・と。これは、ファッション界の大手企業ワールドのブランド“ReFRECT”のカタログ中のイントロ文。そして、ワールドにて現在、23種類ものブランドを担当するマーケティング・ディレクター山下高史さんのファッションに対する思いを最も雄弁に語っているフレーズだ。例えば、30代の女性。彼女たちは10年前、ファッションに対してたくさんお金を使った。ウィンドーショッピング以外に彼女たちの楽しみは少なく、憧れの服を着ることがイコール、夢だった。しかし、今は“道具”。ニューヨークの大人のたちにように、服は、自分を演出する“道具”に変わっている。「その服を着て、何をするのか、の方が大事なんですよ。かっこいいジーパンでパーティに出かけるのか、カシミアのセーターで午後のお茶を楽しむのか。彼女たちは、生活のあらゆるシーンに、自分らしさを演出することを楽しむようになったんですね」。“ミセス”という大雑把な言葉に居心地の悪さや抵抗を感じてきた女性たちが作り出した、新しい価値観。10人いれば、10通りのスタイルがあるし、一人の女性の中にも違う価値観が5つも6つも同居しているのが今の女性たち、と山下さんは語る。「僕の仕事は、服をつくる人と、着る女性たちのブリッジ役。こんなスタイリングすると、ほら、素敵でしょ?とシーンを幾つも投げかける。彼女たちは、自分の暮らしにフィットするシーンに、服の存在を見つけて楽しんでくれる。日本のファッションは、この20年間ぐらいでとっても成長しましたし、面白くなってきました」。25歳を過ぎたらオバサン、と言われた時代が懐かしい。山下さんの仕掛けるブランドのカタログは、一見、20代のファッション誌のよう。年代にあわせた、ゆとりのあるサイズ展開は巻末にさりげなく表示してあるだけ。冒頭のニューヨークの女性の言葉を最後をもういちど借りて・・・「ニューヨークは“オバサン”になれない街。幾つにな、ても女性たちは、“ガール”“ミス”と呼ばれて人生を謳歌している」。新しい年、新しい服をまとって、さあ、どこに出かけましょう。 (フリーライター 村上美香 188.j p)


プロフィール
1966年生まれ。三重県桑名市出身。高校時代、「いつか自分のブティックを持ちたい」という夢が生まれ、芦屋芸術学院スタイリスト科へ入学。19歳で、株式会社ワールド入社。セールスコーディネーターとして、ウィンドウ・ディスプレイやスタイリング、ファッションショーの企画など、ファッション業界で活躍していくための基盤を固める。現在は、ワールドが仕掛ける23ブランドの戦略的プロモーションを一任されている。それぞれのブランドに合わせたマーケティングから、広告・カタログ等のビジュアルディレクション、効果検証まで、その仕事は幅広く、奥深い。週末の趣味はテニス。今年はアマチュア・プレイヤー達が腕を競う、プリンスカップ大阪大会でベスト4に入賞。また、ウエイクボード、4輪バギーなどのスポーツも楽しんでいる。

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