ここは、おばあちゃんが残してくれた大阪・千日前の古いビル。昨年、たまたま一階の路面店が空いたので、「ギャラリーにしたい!」って思い立ちました。5.5坪の小さなスペースですが、怪しいミナミの風俗街に夜な夜なギャラリーの火が灯るのは面白い!ってことで、維新派の舞台スタッフ、白藤たるとさんに内装を依頼しました。とはいえ、ギャラリーは絵や写真を飾る場所。その額縁となるハコが主張しすぎてはいけない。「なにもしてないように見えるのに、188らしいと感じられるデザインを」という私たちのオーダーは白藤さんをかなり悩ませたようです。が、最終的には、シンプルな白壁に、廃木やアンティーク・ランプを合わせた温かみある白いハコが生まれました。ちなみにランプは廃校となったミナミの小学校からいただいたもの。時間をリレーしてるみたいで素敵でしょ?
このギャラリーの最大の特長は、「セルフギャラリー」であること。作家さんに鍵を渡して、後はおまかせ。夜だけ、とか土日だけ、とか好きな時間にオープンできるんです。仕事を抱えながらでも、ものづくりを絶対にやめない私たちでいたいね、というのがコンセプトですから。その気持ちに共感してくださる方との縁をつないでギャラリーを開放しています。
千日前って、おしゃれな街にはなれない場所ですね。そこが好きなんですけど。でも、30〜40年前までは寄席小屋がひしめく賑わった街だったんですよ。なんといっても初代・春団治さんがこの路地を闊歩してたわけですよ!!今、舞台のグラフィックデザインを中心に仕事をしている私たちがここに巣を構えるのも、絶対に縁あること。小さな路地とはいえ、路面にギャラリーを開くことで街の文化をつないでいくことへの責任感みたいなものを感じています。近所のおばちゃんが、「WOMBのおかげで灯りがついたようや。うちの娘も帰ってきて、ここで店を開いてくれたらええのに」と話してくれたこともありました。今、地に足がついたからこそ、大きな翼を持てた気がしています。この巣からたくさんのものが生まれて、巣立って。そしていつか巣立ったアーティストたちが、「相変わらずやな。ガクさんも、ミカさんも!」って、ふらっと帰ってきてくれたらうれしいですね。