LOOK BACK

ミカ@188デス。今回の629のテーマは「GENOME」。意味は「遺伝情報」ということ。なんとなく、語感のおどろおどろしさでええなあ、と思って、比較的軽いノリで進めてきたけれど、これが、最近になってえらいことになってきたなあ、と。すごいテーマを選んでしまったなあ、と思うのです。「GENOME」=遺伝情報、いまの私たちが受け継いできたもの、そして、残していくもの・・・と話をひろげてみたとたん、でるわでるわ、いろんな話が・・・。デザイン業界で、10年以上も過ごしていたら、そらあるわなあと。デザイン業界だけじゃない、いっしょにやってきたレストラン業界の方たち、テレビ業界の方たち、演劇界の方たち・・・それぞれに時代は進んでいるわけで、それなりにベテランになってきてもいるし、いま、という地点にたってはじめて、先人の教えが痛感できたりすることも本当にたくさんあるのです。そんなことで、先日から、いろんなチームにわかれて、いろんな人にいろんな話をきいてみる、または自分たちが話してみる、ということをやっているわけです。

昨日の午後は、昔、もう7~8年前にもなるかなあ、すごい数のレストランを立ち上げてきた、パワフルな大阪のとある飲食企業のお兄ちゃんたち3人と再会。久しぶりに、あの頃の仕事をふりかえりながら、話をした。自分で驚いたのが、もう全然記憶にもなかった昔書いた自分のコピーだ。これって、私が書いたんやろか・・・と思いながら読んでみると、もうぜったいに私の節回しなんですよ。ぜんぜん、書いた覚えがないの、でも、確実に私が書いている。こまかい文章のニュアンスが、絶対的に私なのですね。ああ、丁寧にシゴトをやってたなあ、と思えたのと。好きな文章のトーンってかわらんなあ、と。で、やっぱり私もこのトーンのコピーを書いている背景には、いっぱいコピーの勉強していた時代に、伊勢丹の広告シリーズなんかを何度もまるごとノートに写してかいていたコピーライター土屋耕一さんの、句読点や句点のつけかたや、リズム、空気をGENOMEとしてすってるなあと思ったし。もっと昔でいうなら、太宰治の小説、女生徒という文章の影響もやっぱりうけてきたなあ、と思ったし。それでもやっぱり、原点は、うちのおかあちゃんが日々私に語りかけてくれた感受性いっぱいのコトバなんだろうなあ、と思ったし。そんなことを考える時間をあらためてもらえたきがする。お兄ちゃんのひとりが、とてもすてきな、LOOK BACKですね、と。  そして、また、出逢えたきがしたのです。