ゆめのなかのような、ひと

ゆめのなかのようなひとと、ゆめのなかのようなはなしをしました。
ゆめのなかのようなひとは、ゆめのなかにふわふわと浮いている、ゆめのようなはなしを
つぎからつぎへとくりだしますから、わたしはなんだか
ゆめのなかでたべるアイスクリームがたべてもたべても冷たくなくておいしくないことを
ぼやん、とおもいだしていました。
ゆめのなかのようなひとは、わたしの目をじっとみてはなします。ふん、ふん、と
おもしろいからわたしはうなずきます。ふん、ふん、ふん。そんでそんで?
いつのまにかわたしはゆめをみているようなきぶんになって
うとうとしておりましたら、なんとびっくり、ゆめのなかのようなひとがもうひとり
あらわれたのです。そんでふたりになって、わたしのゆめのなかにきゃっきゃとはいってきました。
ひとのゆめのなかで勝手にあそびはじめるんですよ、このひとたち。
たくさんのおはなしやえをこしらえては、つぶして、こしらえては、あきて、またこしらえて。


前者が、画家・高濱浩子。
後者が、絵師・久原鉄秀。


私は、うん、うん、とうなずいている。とてもきぶんがいい。
今日は雨。中津のギャラリーitohen(高濱浩子氏の個展会場)にて、ホットチャイをいただきながら・・・。