東 學 墨画集『天妖』制作日

墨の女の息吹くまで

ある絵師と、涙もろいプロフェッショナルたちの本造りBLOG

07年5月、パルコ出版より初リリース!!

ゆう亭のゆうさん

画集『天妖』はうまいものでできている。って・・・そんなことばかり書いてるような気がしますが。今日は、東が2006年にもっとも愛した大阪はミナミのうまいもん屋さんを紹介しよう。「料理人たちが、わざわざ食べに行く店があるらしい」との噂にいてもたってもいられなかった東は、何度かこの、ゆう亭の扉を開けたのだけど、いつも満席・・・。
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三度目の正直で席に座れてからというものの、ことあるごとに、ゆう亭、ゆう亭・・・ああ、ゆう亭いきたい、ん、東京からお客さん?ん、迷わず、ゆう亭・・・という熱狂振り。パルコの藤本さんとの打ち合わせ後もいつもこの店にいく。藤本さんは最近、東なしでも自分ひとりでも大阪出張の醍醐味をこの店で味わっているというし。え、どんなものが食べられるのかって・・・。店の白板には今日のメニューがぎっしり書かれていて、売り切れたものから消えていくのですね。その日市場で仕入れたとびきりの魚や野菜を、本当にシンプルに素材の味を生かして料理してくださる。たとえば、レンコンの丸ごと揚げたんとか、そーゆーのがたまらない。たとえば、出し巻き卵とか、そーゆーのがたまらない。たとえば白子のてんぷらとか、極太のごぼうのてんぷらとか、そーゆーのがあつあつでふうふうで、言葉にならない。てんぷらの音が、たとえば雨みたいな音をして、バラバラバラバラ・・・楽しそうにはねたりする。お店の人と仲良くなるのが大好きな東は、初日から、店主のゆうさんとも仲良くなり、今ではすっかり本当に常連さんだ。本当においしいものを、心底おいしそうに食べる天才なので、お店の人たちはいつも学さんのことをとても歓迎するし、ある意味、怖がる。でも、やっぱり学さんに食べてほしいとおもって、丁寧に料理をこさえてくださる。「学さん、クエが入ったんですよ、食べにきませんか?今から4人ぐらいで・・・」・・・え、今から? 私など、東京出張中の午後8時に携帯電話で呼び出されたこともある。ちょうど東京駅の大丸で新幹線で食べるための北海道弁当を俊介と二人分かってる最中だった。「みかちゃん、ゆうさんとこにクエがはいったらしい。帰ってこれるか?今から新幹線のったら、11時やな。11時からクエいこか・・・」そんな具合。 それにしても、今年はこのゆうさんに、おいしい思いをたくさんさせてもらった。画集づくりに関係ないじゃん、とおもったら、大間違い。前にもかいたけど、すてきな現場には、かならずおいしいものが存在する。ゆう亭のゆうさんの料理は今年の東を間違いなく、たくさんたくさんしあわせにしてくれた。

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2006年12月28日 00:00  |  
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東 學 近影

【PROFILE】

東 學 gaku azuma

株式会社 一八八 所属
絵師・アートディレクター
1963年、京都生まれ。
父は扇絵師である東笙蒼。幼い頃から絵筆に親しむ。 アメリカのハイスクール時代に描いた『フランス人形』はニューヨークのメトロポリタン美術館に永久保存されている。 20才でグラフィックデザイナー・アートディレクターとしての頭角を現し、主に舞台やテレビ、音楽関係などのグラフィックワークを手がける。 97年、世界的に活躍する劇作家・松本雄吉にアートワークを認められ「維新派」の宣伝美術に就任。 毎日放送ハイビジョン番組『ポートレート』の映像ディレクションにて、(財)日本産業デザイン振興会主催のグッドデザイン賞・特別賞を受賞。 03年、森田恭通氏プロデュースのニューヨーク高級ジャパニーズレストラン“MEGU”にて装飾絵画(墨絵を中心にした浮世絵シリーズ)を製作。 また、06年“MEGU”の2号店(トランプタワー店)でも装飾絵図を手がけた。 04年『ジャパンアヴァンギャルド~アングラ演劇傑作ポスター100』(PARCO出版)の装丁、 05年『林静一 傑作画集 少女編 淋しかったからくちづけしたの』(PARCO出版)の装丁。 同年、画家・鉄秀とのコラボレーションによる大型作品『麒舞羅』が大阪市長賞に輝く。 アート・ディレクターとしての活躍のみならず、絵師としての活動も各界から注目されている。

※上記内容をWikipediaに投稿しました。