東 學 墨画集『天妖』制作日

墨の女の息吹くまで

ある絵師と、涙もろいプロフェッショナルたちの本造りBLOG

07年5月、パルコ出版より初リリース!!

十五体の新・天妖たち

このところの学さんの新作は、いちばん近くで見ているわたしでも驚くほどに「やわらかい」。として、ぬんめりと湿り気をましている。まるで濡れ羽のような、触感さえ感じさせる。それほどまでに1本の線が異様なまでに細く可憐なのです。
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こんな例えはいらないかもしれないのですが、マネージャー村上の頭で理解できるレベルでいいますと・・・数年前の花魁たちは、「2Bの鉛筆」で書いていたのですが、いまは「0.00001m」の特性シャーペンで描いている、ってぐらいちがう。思わず、「うひゃあ、うるおってるねえ」「モイスチャーだねえ」って思ってしまったほどに、和紙に描かれた女性たちは、しっとりとその肌に水をたたえておりました。そんなことができるんですねえ、筆1本で。現在、描いている花魁シリーズは、インテリアデザイナー森田恭道さんの手がけるジャパニーズレストランMEGUニューヨーク店の流れで、ロンドンにできる新店舗用。6月までにかきあげないといけないので、えっと、1枚あたり何日かけられるんだ???と計算しながら、けっこうストイックに描いております。すごいものです。まめと遊ぶヒマなんてちょこっとです。そろそろ、この新作をもって、オオサカでも展覧会を開こうと日々たくらんでいます。お楽しみに。

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2008年03月04日 23:36  |  
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東 學 近影

【PROFILE】

東 學 gaku azuma

株式会社 一八八 所属
絵師・アートディレクター
1963年、京都生まれ。
父は扇絵師である東笙蒼。幼い頃から絵筆に親しむ。 アメリカのハイスクール時代に描いた『フランス人形』はニューヨークのメトロポリタン美術館に永久保存されている。 20才でグラフィックデザイナー・アートディレクターとしての頭角を現し、主に舞台やテレビ、音楽関係などのグラフィックワークを手がける。 97年、世界的に活躍する劇作家・松本雄吉にアートワークを認められ「維新派」の宣伝美術に就任。 毎日放送ハイビジョン番組『ポートレート』の映像ディレクションにて、(財)日本産業デザイン振興会主催のグッドデザイン賞・特別賞を受賞。 03年、森田恭通氏プロデュースのニューヨーク高級ジャパニーズレストラン“MEGU”にて装飾絵画(墨絵を中心にした浮世絵シリーズ)を製作。 また、06年“MEGU”の2号店(トランプタワー店)でも装飾絵図を手がけた。 04年『ジャパンアヴァンギャルド~アングラ演劇傑作ポスター100』(PARCO出版)の装丁、 05年『林静一 傑作画集 少女編 淋しかったからくちづけしたの』(PARCO出版)の装丁。 同年、画家・鉄秀とのコラボレーションによる大型作品『麒舞羅』が大阪市長賞に輝く。 アート・ディレクターとしての活躍のみならず、絵師としての活動も各界から注目されている。

※上記内容をWikipediaに投稿しました。